コンプライアンス研修会(島根県森林組合連合会)の講師を務めました

お久しぶりです。
スタッフKによるブログの評判がよいので、ボスブログは暫くお休みをしておりましたが、ワタクシのコアなファンの方もおられるようなので(ご声援ありがとうございます)、久しぶりに投稿させていただきます。

スタッフのように、爽やかな雰囲気とはいきませんが、ワタクシのいつものコテコテブログを気の赴くがまま投稿させていただきます。

よろしくお願いいたします。

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 昨日は、島根県森林組合連合会のコンプライアンス研修会が開催され、私が講師を務めさせていただきました。森林組合連合会のコンプライアンス研修会では、平成22年11月にも同様に講師を務めさせていただきました。

 「コンプライアンス」って何なんでしょう。
抽象的には「法令遵守」のことですが、そんな難しいことを言ったところで、聴いている方々は訳が分かりません。
 また、色々な本や講演の資料をみると、コンプライアンス遵守のための制度の説明がされていたりしますが、そこを熱く語ったところで聴いている方からすると、難しくて寝てしまいます。
もちろん、私もコンプライアンス遵守のための制度の説明はさせていただきましたが、私は自分の経験を踏まえて、もっと根本的なところからお話させていただきました。 「コンプライアンス」というのは、社会倫理規範に違反しないようにすることではないでしょうか。社会常識に違反しない、人として何が正しいかを考えて、人間としてしてはいけないことをしない、人の道に外れたことをしないということではないでしょうか。平たくいうと、「誠実であれ」、「ウソをつかない」、「正直であれ」、「人を騙さない」ということではないでしょうか。単純に考えて、自分が「それはしたら悪いな」と思うことをしない、というような素朴なものではないでしょうか。

 そういう根本的なところを確認しないで、コンプライアンス遵守のための制度を唱えたところで意味がないので、私はそういうことを意識してお話させていただきました。

 もちろん、社会での法令がかなり複雑になっていますので、社員の中には、その内容を理解せず、法令違反の意識なくコンプライアンス違反を犯してしまうことがありますが(例えば、個人情報の扱いなど)、その前に根本的なところを確認しておく必要があるのです。

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 昨日の研修会では、私は、身近な事例として、本年1月下旬に起こった皆生温泉オーシャンでのレジオネラ菌検出による自主休館の話をしました。

 私はちょくちょくオーシャンに行きますが、1月下旬に、コアなお付き合いをさせていただいている社長様と、今後の業務展開などを議題に雪上懇談会を実施させていただいた後、まだまだ話が尽きないので、オーシャンで懇談会の続きをしようと二人で赴いたところ、誰もいません(汗)。

 入口には、「ごく僅かなレジオネラ菌が検出されたので、原因が究明されるまで暫く自主休館します。」との張り紙がありました。

 正直なところ、レジオネラ菌はごく僅かな量だったそうなので、「これくらいはいいだろう」ということでそのまま営業を続けることはできたかと思います。しかし、「これくらいなら…」というのが積み重なっていつしか大きな不正につながります。
 また、今回のレジオネラ菌の件が、内部告発によって外部に公表された場合どうなるでしょう。
 ごく僅かなレジオネラ菌であっても、「安心のお湯」、「源泉掛け流し」を唄うオーシャンの名前に傷がつきます。顧客からすると、オーシャンのお湯に対する信頼感というのは揺らいでしまうでしょう。自主的に公表してその対策を練っていく場合と、バレて釈明する場合とで、顧客からみると、どちらが信頼できるかは明らかです。

 誠実に、正直に、ウソをつかずにいきていくことがいかに大事で、そして企業を守っていくことにつながるのか分かる事例だと思います。

 おそらく、「弁護士のコンプライアンス講演」と思って来られた方々からすると、私のようなお話はちょっと面食らわれたことかと思います(笑)。
 私は、講演でも、ブログでも、こんな感じのカラーです。

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  雪山の季節が終わりを告げようとしております。懇談会は、雪山から青空の散歩道に場所を変えて続けられることでしょう(笑)。懇談会でのお話が今後の業務につながっていきますので、大事です。

コンプライアンス研修会(島根県森林組合連合会)の講師を務めました