まいどおおきに

みなさん、こんにちは。代表の井上です。

 

ここのところ、顧問先様限定で毎月発行している事務所報の執筆に時間やネタをとられてしまい、ブログの更新が滞りがちになっております。申し訳ありません。

皆様に忘れられないように、久しぶりに投稿させていただきます。

 

 

先日、靴下の専門店「靴下屋」、「タビオ」というブランドで店舗展開している、タビオ株式会社の創業者で同社の代表取締役会長の越智直正さんの講演を聴かせていただきました。御年77歳とのことですが、とてもパワフルでエネルギッシュな方でした。

越智さんは、愛媛県出身で、中学を卒業後15歳の時に大阪の靴下屋に丁稚奉公に出てこられたそうです。講演では、マイクを持つなり、「ワシ愛媛県出身なんですけど、愛媛では『ありがとう』のことを『だんだん』といいまんねん。せやからワシは、お客さんに『だんだん』ってゆうたら、大将から『大阪では、まいどおおきにってゆうんや。大阪で商売するんやから大阪弁使え!』ゆうて、バコーんってドツかれましたわ。」とエピソードを話されました。

さらに越智さんは、「ワシ、大将にドツかれた時から、絶対に大阪弁使わへん。標準語しゃべったる、って決めたんですわ。それ以来60年、ワシはずっと標準語しゃべってまんねん。」とおっしゃいました。

聴いた時は、会場の雰囲気も私も、「これってネタなんかな?大阪のおっさんらしいわ。」と思いましたが、一晩置いて私は別のことに思いが至りました。

人生の先輩の教えを素直に聞き入れて愚直に実行すること、そして「郷に入れば郷に従え」と言いますが、自分の属した世界に適応しつつも、自分のアイデンティティを強烈に持ち続けること、このようなことの大切さを越智さんは伝えたかったのではないでしょうか。越智さんは、大阪の商売人として、後悔のない人生を毎日力いっぱいいきておられるのでしょうね。

講演の翌朝、自宅で妻からいつもの通り、「大阪弁は語尾がはっきりしないしイントネーションが違うから聞き取れないのよ。」と言われ、私が出雲弁で「洗濯もん、干しちょ~よ。」と返事したとき、越智さんの話をふと思い出し、越智さんの話の意味が自分なりに解釈できました。日々アンテナを張り、ふとしたことからの気づきを得ることの大切さを感じております。

まいどおおきに