裁判官、母親の魂はどちらの位牌に入っているのですか?

裁判官、母親の魂はどちらの位牌に入っているのですか?

 

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 先日、私の出身大学である慶應義塾大学出身の法曹(弁護士や裁判官、検察官)の集まりである「三田法曹会」の全国支部長会議が秋田県で開催され、私は新たに設立される島根支部の支部長として出席して来ました。

 新しい人脈も作れ、とてもためになる会議でしたが、多くの人に参考になるお話として、基調講演の内容の一部をご紹介させていただきます。

 講師は、裁判官として40年勤務され(元広島高等裁判所長官)、弁護士に転身された西岡清一郎先生でした。西岡先生は、「法律は人間のためにあります。人間の紛争に関わる者は、法律の知識以上に『人間理解』が大切だと思います。」と述べられました。人間の紛争だから、その本質が何かを掴むことが大切で、法律家は、人の話を聴き(頭のいいやつは人の話を聴かないそうです)、人に話をさせ(この人の前では話しやすいという雰囲気)、人に説明し(心がこもってないといけない)、人に納得させることの大切さを忘れてはいけません。

 冒頭の「裁判官、母親の魂はどちらの位牌に入っているのですか」のことばは、遺産分割の調停で長年争った末に、位牌を2つに別けて家を継がない長女にも位牌を継いでもらう形で和解が成立する直前に、長女が言ったことばだそうです。

 このことばを聞いて、関係者があ然としたことは想像に難くありません(汗)。もうこうなったら、母親の魂がどこにあるか分かりませんが、我々は魂と真心を込めて当事者を説得するより他にありません。

 相続や大塚家具事件の親子での争いをみればお分かりように、血のつながりがある家族の中で長年積もり積もった怨念がある事件は、どうしても心の問題がついてまわりますし、非常に執拗な争いになります。大塚家具事件のように企業法務と言っても、結局は人間関係のドロドロした話がつきまといます。

 このように、人の争いを解決する人間には、人間力が必要になります。粘りに粘って、辛抱強くやれる心が必要になります。頭の良さ以上に人間力を磨き続けないといけないと再認識させていただいた講演でした。

 

ベストグロス賞受賞!

~そんな上手くないんやから気楽にやろうや~

 

 

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 支部長会議の翌日は、秋田の名門、秋田太平山カントリークラブで懇親コンペに参加しました。結果は、嬉しいことにベストグロス賞(ハンディキャップ関係なしに一番スコアがよい賞)を受賞しました。スコアはパーとボギーが半々くらい…後はご想像にお任せします(笑)。

 全国各地のゴルフ場に行くと、地域ごとに特色がありますが、特にピンまでの距離表示の方法の違いには戸惑います。西日本は、だいたいグリーンエッジまでの距離を表示し、カートにはグリーンの絵と四方の長さとエッジからの距離を書いた紙が貼ってあります。北海道に行くと、西日本との違いはグリーンセンターまでの距離を基準にすることです。

 では秋田はどうでしょう。北海道と同じくグリーンセンターまでの距離の表示はありますが、カートにはグリーンの様子を書いた紙がありません。ピンの旗の色で、ピンの位置が手前なら青い旗、中央なら白、奥なら黄色となっており、グリーンの形や大きさ、正確な距離が全くわからない仕組みになっているのです。私は「こんなん競技ゴルファーやったら怒るで。」と思い戸惑いました。地元の人達は、秋田の県民性で細かいことに拘らないおおらかな人が多いのでしょうね。

 とは言うものの、私はそんな環境で普段は出ないいいスコアでまわれて、冷静に考えたところ、結局自分にはそんな正確に打つ技術はなく、打ってはいけないところだけは避けて、「その辺」に打っているだけなんです。我々のレベルもそんなもの。プロじゃありませんし1ヤード単位で打てるはずもありません。もっとおおらかにゴルフをしていいのかなと思いました。

 ゴルフに限らず、人生の色々な場面に通用する話かと思いました。

裁判官、母親の魂はどちらの位牌に入っているのですか?