2週連続の名古屋出張~スポーツ少年団フォーラムとスポーツ基本法

1月31日と2月1日は先週に続いての名古屋出張でした。朝イチから特急やくもに乗り込み、5時間近くの座りっ放しは結構疲れました。
1月31日は名古屋国際ホテルで、日本体育協会日本スポーツ少年団、日本スポーツ法学会等主催の「ジュニアスポーツの育成と安全安心フォーラム」と「日本スポーツ少年団ジュニアスポーツ法律アドバイザー研修会」に参加しました。
 スポーツ少年団の安全安心フォーラムは、毎年この時期に弁護士や少年スポーツの関係者が集まり年に1度開催されるものです。私は2年前の仙台、昨年の埼玉に続き、3年連続3回目の参加で毎年の恒例行事になりつつあります。
 今回のフォーラムは、「スポーツと感染症」がテーマでした。昨年、新型インフルエンザが中高生を中心に大流行し、スポーツイベントの中止が相次ぎました。このことから今回のテーマが設定されました。
 まず午前中は、都立広尾病院の医師による、「感染症の現状と対策」についての基調講演でした。特にインフルエンザの感染経路についてのお話は勉強になりました。インフルエンザって、空気感染だと思っておられる方が多いと思いますが、実はそうではなく、飛沫感染だそうです(空気感染の代表は結核だそうです)。飛沫感染の場合、例えばくしゃみをすると1メートル以内にいる人間に菌が感染するのでマスクをすることが必要になるとのことです。空気感染だと完全密封のマスクが必要になりますが、飛沫感染だとコンビニで売っているようなマスクで効果があるそうです。それでも、ドアノブなどを触って接触感染の可能性があるので、手指の消毒が必要になります。世間では、インフルエンザの予防のため、マスクや手指の消毒が大切だと言われますが、今回のように専門家が丁寧に説明してくれると凄く納得がいきました。
 午後は、弁護士が中心になって「インフルエンザとスポーツ活動」と題して議論がなされました。インフルエンザが流行っている時に、スポーツの大会を強行して開催すること、あるいは開催するにしても病気を理由に選手の参加資格に制限を設けること、観客に入場制限をすること等に法的問題はないのでしょうか?
 普段の練習と試合とで開催すべき必要性が異なります。年に1度の全国大会であれば、その大会のために苦しい練習をしてきたのですから、開催・参加すべき必要性が高くなります。他方で、大会を開催することで、感染症が社会に拡大する可能性が高くなりますし、開催したとしても、感染している生徒は参加できないでしょう。自分のクラスは学級閉鎖されているけど、現在は感染せず元気な生徒の大会参加を認めることはできるのでしょうか?潜伏期間もあります。さらに、致死率の高さなど当該感染症の危険性によっても変わってくるでしょう。また、観客の場合は入場制限認められやすくなるでしょう。
 昨年はインフルエンザとスポーツイベントの関係について社会では騒がれましたが、法的にも、簡単には結論の出ない難しい問題があるようでした。
 翌日は、午前中に愛知県弁護士会のテレビ会議システムを利用して、日弁連のスポーツエンターテインメント法促進プロジェクトチームの会議に参加しました。東京の日弁連会館での会議に、衛星回線を利用して名古屋でも参加が可能になりました。今回の議題は、「スポーツ基本法」制定に向けた日弁連としての立法提言についてでした。スポーツ界では、必ずしも法による適法・適正な紛争解決がなされているとはいえないようで、不条理な解決がなされることもあるようです。基本的人権の尊重と社会正義の実現を使命とする我々弁護士にとって、スポーツ界にも法の支配を及ぼすことは大変重要なことです。日弁連のスポーツエンターテインメント法促進プロジェクトチームでは、スポーツ界にも法の支配が及び社会正義が実現されるよう活動しております。
 お昼は、地元の先生と名古屋名物味噌煮込みうどんをご一緒させていただき、その後、中部国際空港に移動して、夕方の便で米子空港に帰りました。乗客が僅か10人程度しかおらず、廃線にならないか若干心配になりました。名古屋への飛行機は1日1便しかなく不便ではありますが、なくなるとこの上なく不便になります。なんとか乗車率が上がって廃線どころか増便になって欲しいものです。
2週連続の名古屋出張~スポーツ少年団フォーラムとスポーツ基本法